2020/11/7(土)、スクラムフェス札幌2020(Day2)に参加しました。

オンラインでの「スクラムフェス札幌2020」の参加記録です。
www.scrumfestsapporo.org

Day0の参加記録は以下になります。残念ながらDay1は不参加*1でした。後でアーカイブ見ます。

toshimana.hatenablog.com

Day2はワークショップやOSTに参加して、リアルイベントに似た集中力で挑むことができました。私が参加したセッションは以下になります。

  • 未経験者中心のチームとベテラン中心チーム、Management 3.0のプラクティスはどう作用したのか?
  • OSTOST1テーブルD「プロダクトオーナーの作り方」、OST2 : テーブルF「『考える力』『思考方法』について」
  • 招待講演「Agile Sapporo: Learn from experience and continue to repair wholeness」
  • クロージングセッション

アジャイルな組織を創っていくには?地銀で取り組むアジャイルな組織創り

RGST2020での発表の再演で、もともと45分の発表が20分に圧縮されて、さらに追加の話もあったりでした。内容は凝縮されていましたが、理解しやすく聞きごたえがありました。時間の都合で用意していただいた追加話が一部しか聞けなかったのが残念でなりません。

内製システムの作成していて、必要な作業時間に対して、開発にかかった総工数が2.7倍かかったことから、内製アジャイル開発がスタート。だけど、Web開発なのにWeb開発経験者が一人もいないぞ、ってところからのスタートという中々の状態で最初から度肝を抜かれました。

エピソードとポイントがまとめられていましたが、どれも等身大な問題で凄くグッとくる発表だと思いました。試行錯誤の様子がイメージできるようで、少しずつ成長して新しい問題に取り組む姿勢は見習いたい、と思いました。

speakerdeck.com

未経験者中心のチームとベテラン中心チーム、Management 3.0のプラクティスはどう作用したのか?

Management3.0のプラクティスを用いた改善事例と、プラクティスのワークショップがセットになったセッションでした。

事例紹介は「未経験者のチームに対して、プラクティスを試したらうまく行ったよ」と「ベテランチームはお任せしてたけど、噛み合わなかったからプラクティスで認識合わせたよ」というボリューム満点の内容でした。その状況に至る理由も納得しやすく、対応方法は凄く学びになりました。
特に、受け身なベテランチームに対して権限委譲のレベルを合意するためのツール「Delegation Poker」を適用したところ、想定以上にベテランチームが決める意思を持っていることが分かった例に感銘を受けました。実際に自分の環境でも起こりえそうな状況であり、対策方法は自分の手札にできるようにしたいと思いました。

ワークショップはManagement3.0のプラクティスの中から「Moving Motivatiors」と「Delegation Poker」を行うワークでした。
「Moving Motivators」は10個あるキーワードから、自分に合うものをTop3で選定する、というものでした。興味深かったのが、キーワードに対して人によって解釈が結構異なっていたことです。キーワードと合わせて深掘りしていくことでもっと相手のことが知れるようになる、と思いました。
「Delegation Poker」は「誰が、どうやって決めるか」の合意を取るツールですが、そのために「なぜそうやって決めるのを良いと考えているか」が議論の場に挙がってくることで、相手の考えに対する納得感が深まるように感じました。他のツールについても後で調べて試してみたい、と思いました。

speakerdeck.com

OSTOST1テーブルD「プロダクトオーナーの作り方」、OST2 : テーブルF「『考える力』『思考方法』について」

オンラインでのOSTは多分初めてでどういう感じで進むのかはドキドキしながら参加してました。

個人的目標である「一言以上発言する」は無事達成できましたが、題意に沿った話ができていたかは凄い不安ではあります。もっと頭を使わないと。

リアル開催と違って、オンラインOSTはどうしてもスピーカー中心にならざるを得ないところがあると序盤は感じましたが、後半はどんどん意見が出てきて聞いてても楽しめました。

招待講演「Agile Sapporo: Learn from experience and continue to repair wholeness」

「招待講演は札幌から」と札幌でソフトウェア会社を興して10年になる島田さんによる「大事だと学んだこと」の話でした。CEOという立場から、ということもあり凄く視野の広がるお話でした。

大事なものとして以下の4つが挙げられていました。

  • 全体を意識する
  • 感情に耳を傾ける
  • 人ではなくプロセスをリードする
  • 練習する機会を持つ

全体を意識する

当初から「全体」の意識が変化しており、より外側に、より長期的な視野に変わってきていることが印象的でした。いろいろな価値を提供していくうえでどれかではなく全部をやっていく必要があることや、人やチーム、組織が一致団結して成長しているさまを「いきいき」と表現していることに凄さを感じました。

感情に耳を傾ける

組織における評価は定量的評価が重視されすぎているが、感情に耳を傾けてもいいことがある、というお話でした。変化しないものはないから、その時その場所にいる人たちがどう感じているかと向き合う必要がある、というのは直感的にもしっくりくる内容でした。

人ではなくプロセスをリードする

リーダーシップの多くは他者を導くことが多くて気後れしてしまうことがあるけど、プロセスや場を動かすために必要なことならできそう、というはなるほど!と思いました。対人関係で悩む人は多いと思うので、今回のような考え方の変化が起これば受け入れられるケースがある、というのは新しい学びでした。

練習する機会を持つ

練習する機会として「アジャイル札幌」は最適ですよ、という内容でした。アジャイル札幌の立ち上げの思い出話やアジャイル札幌が如何にエンジニアの成長に貢献するかが紹介されて、アジャイル札幌との繋がりを感じるお話は3日間のスクラムフェス札幌を締めくくるにふさわしいエモさがありました。

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クロージングセッション

実行委員長による〆として、3日間を面白いトークを挟みつつ、振り返る内容でした。Day1に参加しなかったのが本気で悔やまれる…

おわりに

Day0はラジオを聴くように気楽に聞けましたが、Day2はワークショップやOSTを含んでいることもあり、「今自分は会場に居たっけか」と勘違いするほど集中して参加することができました。

現場感のある話が多く凄くためになったのに加えて、いろいろなところに遊び心の多さから、フェスらしさ、非日常感を感じることができたのかな、とも思いました。満足感がとても高いイベントでした。いつか現地で参加したいです!

*1:仕事のため