軽量ハイブリッド(オンサイト&オンライン)ワークショップの配信事情(2022/9/10 アジャイル札幌「チーム全体でテストの知を積み上げる-やってみようVSTeP-」)

はじめに

JaSST東北のメンバーとして、アジャイル札幌の「チーム全体でテストの知を積み上げる-やってみようVSTeP-」というイベントでVSTePのワークショップを行いました。ハッシュタグは #agilesapporo です。

agilesapporo.doorkeeper.jp

VSTePは「Viewpoint-based Test Engineering Process」の略称であり、直訳すると「テスト観点に基づくテスト開発プロセス」になります。VSTePについて詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。

http://www.jasst.jp/symposium/jasst16tohoku/pdf/S1.pdf

今回のイベントはハイブリッド(オンサイト&オンライン)開催でのワークショップでした。オンサイト会場にいながら、オンライン参加の方々にも可能な限り良い体験をしてもらうために用意しました。課題はあれど、それなりの形にはなったのでまとめておきます。

オンラインでのVSTePワークショップ

JaSST'16 Tohokuは「テスト開発しちゃいなよ!~テスト設計との違い~」というテーマで、VSTePのワークショップを行いました。オンサイト開催であり、4-5名で1グループを作り机を囲んで付箋にテスト観点を書き出していました。

www.jasst.jp

今回はオンライン開催もあったため、同様の講義配信やワークショップをオンラインでも実現できる必要がありました。

ハイブリッド開催でのワークショップのためのアプリ

以下のアプリを使って実現しました。

  • Zoom

Webビデオ会議ツール。複数の部屋を作って参加者を振り分けて会議をする機能*1があるので、グループごとに部屋を分けてワーク中の会話をしてもらいました。

Webホワイトボードツールであり、主に付箋の書き出し機能を使います。普段はMiro*2を使いますが、やんごとなき理由*3によりMuralを使ったところ、思ったより使い勝手が良かったです。

  • Discord

参加者間コミュニケーションに利用しました*4。聴講中などは疑問点なども多く上げていただきました。

参加者への資料共有に使いました。

ハイブリッド開催での運営モード

ハイブリッド開催するにあたり、いくつかの運営モードを切り替えて実施しています。

  • 講義モード

講師の講演をオンサイト&オンラインに伝えるモード。オンサイトには会場のディスプレイに講義に資料を出力します。オンラインには講義資料をZoomの画面共有で流したり、発表中の講師の様子をビデオで流します。

  • ワークのぞき見モード

オンサイトにいるスタッフがオンラインのワークグループの支援をするモード。オンサイトの方々の注意を逸らさないようにするために、ヘッドセットをつけてノートPCでオンラインのワークグループの部屋に参加します。

  • ディスカッションモード

講師と参加者が議論をするスタイル。ワークの成果物に対して実施したため、Mural画面をZoomで画面共有して実施しました。オンサイトではマイクとスピーカーでオンライン上の方々と議論できる用意をしました。

ハイブリッド開催での配信機材

配信機材

今回の配信で使用した機材を紹介します。

  • ノートPC

Zoom配信&Mural作業用。

Discord&Twitterハッシュタグ追跡)用。2画面分割表示機能を初めて有効に使った気がします。

  • 大型ディスプレイ(会場備品)

映像出力用はもちろん、オンラインの会話をオンサイト会場に流すためのスピーカーとしても使用しました。

オンサイトの講演者や会場の様子をオンラインに流すために使用。少しでもライブ感を共有してもらう目的です。

  • ワイヤレスマイク

新調品。講義モードやディスカッションモードで活躍しました。大きい会場だと音響設備が揃っていますが、会議室でオンラインへも配信する場合はこういったワイヤレスマイクでそれっぽく配信できました。

  • レーザーポインタ

新調品。講義モードにおけるスライドのページ送りに使用しました。会議室で使われている大型ディスプレイに対しては、レーザーポイントは機能しなかった*5。単なるレーザーポイントだとオンラインには指し先が伝わらないので、別案を用意したい。

  • ワイヤレスイヤホン(or ヘッドセット)

ワークのぞき見モードで使用。オンラインのワークグループ部屋に参加した際に、オンサイトへの影響少なく会話に参加するために使っています。他のスタッフはヘッドセットを用意していましたが、わたしはワイヤレスマイク&ワイヤレスイヤホンで対応*6

おわりに

ハイブリッド開催のワークショップ開催の知見はまだまだ課題が多いので、いろいろ試してみたいです。

参加してくださった皆さん、スタッフ&講師の方もありがとうございました。

昼ご飯のキングサーモン定食

*1:ブレイクアウトルーム

*2:https://miro.com/ja/

*3:定期大規模メンテナンスがワーク時間に直撃しました。https://twitter.com/aslead_miro/status/1565258864211423232

*4:運営のアジャイル札幌に用意いただきました

*5:レーザーポイントの光がディスプレイに吸収されるため

*6:荷物を減らすため