2014/11/21(金)「Scrumな人材育成―プロダクト開発に必要な人材像や育成方法」に参加してきました。

すくすくスクラム仙台が開催するイベントに参加してきました。
私のScrumに対する理解は、
アジャイルの方法論の一つで、良いソフトウェアプロダクトを
作るための考え方」程度でしたが、
その認識が改まっただけでも、参加した価値がある勉強会でした。

良いプロダクトを作るために必要な要件

人を採用の際に重視する能力と、
良いプロダクトを作れる人が持っている能力に
ギャップがある、ということを
ワーク形式で学びました。

例えば、良いプロダクトを作るためには
「リスクについて話し合える環境を作れる」能力が必要ですが、
採用の際にその能力は評価されにくい、ということがあります。

良いプロダクトを作るために必要な能力は、
採用の時点で見極めることが難しいです。*1
"測ることが難しいのであれば、組織として培っていく必要があるよね、
そのためにScrumは有効だよね"という話だと考えています。

シチュエーショナル・リーダーシップ

「シチュエーショナル・リーダーシップ」とは
人の状態を「技術の習得具合」と「モチベーション」の二軸のグラフで表現して、
その人の状態に応じて、マネジメントを変える必要がある、という考え方です。

例えば、技術が未熟で仕事に対するモチベーションが低い人に対しては、
細かいやり方まで丁寧に教える「コーチング」が有効だったり、
技術力があるけど、仕事に対するモチベーションが低い人に対しては、
対話によって相手の気づきを促す「メンタリング」が有効、という感じです。


その人の状況に合わせたマネジメントをしないと適切な効果が望めない、という
考え方です。
「技術の習得具合」は立場の変化によって急激に下がる*2ことがあり、
「モチベーション」はその人のプライベートによって揺れ動くこともあります。
そのため、その人の状況を的確に判断してマネジメントをする必要がある、というのは
今回の新しい気づきでした。

また、シチュエーショナル・リーダーシップが対人だけでなく、
対組織などにも有効な考え方であるという点が、
実感が湧かないまでも面白いと思いました。

まとめ

Scrumやリーンを学んでみると、
その手法が本当に価値のあるものを作るために考えられている、
と実感します。

Scrumは方法論ですが、
その方法を実践していく過程で、
価値のあるものを作れる人材、組織が
育っていくのだな、と思いました。

*1:「採用クソが!」という話ではない

*2:例えば、技術者が管理職になったら求められる技術が変化するため